4月といえばお花見の季節!
長くて寒い冬が終わり、遂に春の暖かさを迎えたベルリンでも桜が満開になりました。意外と知られていないのですが、実はベルリンにも毎年沢山の人がお花見に訪れる桜の名所がいくつかあります。1000本を超える桜の木が植えられた桜並木や、ヨーロッパでよく目にする真っピンクの桜ではなく、日本でお馴染みの白い桜を見ることができる公園や庭園などがあり、ベルリンの桜も日本に劣らない見応えです。この季節にはベルリナーも桜の木の下でビールを飲んだりパーティーしたりと、ベルリンのお花見文化も中々盛り上がっています。ただお花見をするのももちろん楽しいんですが、週末に行ってきたGärten der Weltの桜祭り(Kirschblütenfest)がお花見もできて、さらにはお祭りも楽しめて一石二鳥なお花見スポットだったので今回はその桜祭りについてレポートをしていこうと思います!!
桜祭り(Kirschblütenfest)とは?ベルリンの日本好きと日本文化が集結する桜の季節を祝うお祭り
Kirschblütenfest 通称桜祭りとは、ベルリンにある世界の庭園(Gärten der Welt)と呼ばれる場所で毎年4月に開催される桜の開花を祝うお祭りです。入場料はGärten der Weltの入場料として7€かかります。お花見ができるのはもちろん、日本の伝統料理を提供する屋台や、アジアの文化を紹介するパフォーマンスなどが楽しめるなんとも日本尽くしなこのお祭り。日本好きなベルリナーたちにも人気があるようで、敷地内のあちらこちらで「ここはコミケか?!」と錯覚しそうになるほど沢山のアニメやゲームのキャラクターのコスプレイヤーを見かけました。トトロとかマリオとか、ナルトでお馴染みの忍者たちがお茶したりピクニックしたりしているところがかなりシュール。こういう面白い場面に遭遇できることも間違いなくこのお祭りの魅力の一つですね。
庭園内の桜が見れるエリアでおすすめなのが、中国庭園(Chinesische Gärten)へ向かう途中にある桜並木。
チャイナなテイストが漂う石像の間を抜けると、そこから中国庭園に着くまでの道に桜が咲いています。
桜の木の下で寝転ぶ人々や、大きなブルーシートを敷いて宴会する中国人の団体さんなどお花見を楽しむ人々で賑わう広場は広々としてとてもチルな雰囲気!ベルリンの休日の公園といえば、スピーカーで爆音で音楽を流しているグループがいたりしてちょっと騒がしいイメージもあるんですが、この庭園の広場はどこも静かで鳥のさえずりが聞こえるのどかな雰囲気。庭園の中にいると感じさせないほどの広さなので、他の混雑したお花見スポットよりも場所取りに困らないところもおすすめポイントです。
ベルリンでお花見!ついでにストリートフードを片手にお祭り散策
お花見といえばお団子ということで、屋台でお団子を購入。桜祭りには、たい焼きやおにぎりなどの日本の伝統料理からベトナム料理、タピオカティーなどアジアの美味しいものが勢揃いしています。
どの屋台でも一食の値段は大体4€〜5€あたり。お祭り開始から1時間もしない間に沢山の来場者でお店はどこも行列でした。お祭りは18時までの開催でも、終盤に差し掛かる頃には既に食べ物が売り切れている店もちらほら。人気のストリートフードは早めにゲットするのがおすすめです。
こちらは食べ歩きしながら見つけたアジアのゲームが体験できるコーナー。屋台が出店されているエリアから少し歩いた中国庭園近くの広場に設置されていました。この巨大麻雀が目を惹きます。
老若男女みんな各々ゲームに挑戦していました。おじいちゃんとおばあちゃんが2人でゲームしているところなんかが微笑ましい平和な空間です。ゲームのルールはスタッフに聞けば教えてもらえます、全て無料です。
メインステージへ行くと、アジアにちなんだパフォーマンスを観ることもできます。プログラムは演奏やダンス、歌のパフォーマンスなど。ベトナム版演歌歌手みたいな人もステージで歌っていました。
立派な龍舞が登場したり、お祭りらしい演出もあります。他にも桜祭りに参加する着ぐるみ達のトップを争う着ぐるみコンテストが開催されていて、着ぐるみ達と戯れたりすることもできるなど遊びが充実しています。ベルリンの郊外で少し中心から離れていますが、他にない面白さがあるチルなお祭りなので一度訪れる価値ありです!
見どころはボタニカルガーデン!ベルリンGärten der Weltの世界庭園巡り
桜祭りでGärten der Weltを訪れた際には、是非世界の庭園巡りもしてみて下さい。Gärten der Weltには、その名の通り世界中の様々な国のスタイルを模倣した庭園が展示されていて、全ての庭園を回るには2〜3時間程かかるほどその種類も豊富です。ヨーロッパの庭園スタイルはもちろんアジア、アフリカ、アメリカスタイルなどそれぞれ個性が光る庭園となっていて、これが中々面白いんです。日本庭園もありますよ。
インフォメーションセンターで貰えるマップを見てもらえば分かるんですが、庭園は大規模なものと小規模なものに別れていて、小規模な庭園はメインゲート(Haupteingang)の近くの1箇所にまとまっています。タイ式、アフリカ式、アメリカ式などの庭園は小規模なものに含まれます。これらの庭園も小さいながらに見応えある&面白いので一気に回ってしまいましょう。
小規模の庭園を回り、どれも個性があって素敵な庭園だなぁなんて思っていたときに辿り着いたアメリカ式の庭園がいきなりとんでもなく皮肉で尖った仕上がり…!!他の国の庭園はしっかり庭園なんですが、アメリカ式だけはもはやただの駐車場。標識にも「PEOPLE BARK PLEASE NO DOGS(犬の侵入禁止、人の方が吠えるけどな)」とありこれまた中々皮肉です。なぜアメリカ式だけこうなのかは謎です、面白いですけどね。
東洋式庭園のような大規模な庭園には、半室内と屋外のエリアが併設されています。東洋式の庭園では、青のタイルが敷き詰められた壁や床、木彫りの天井など本格的な建造物を見ることができます。
桜祭りというだけに、この日は日本式庭園の入り口に長蛇の列ができていました。
日本庭園の中には小池や砂紋が描かれた庭があり、ベルリンで唯一本格的なわびさびを感じることのできるスポットとなっています。
さらにこちらが個人的におすすめなボタニカルガーデン!屋外の庭園がメインの中、温室のグリーンハウス内にバリ島をイメージした南国の植物や装飾がありトロピカルな雰囲気を味わうことができます。あと、この日は夕方頃から少し肌寒かったんですがそういうときはこの中に避難するのがおすすめです。とにかく暖かい。
ちなみにGärten der Weltの入り口からこの庭園があるエリアまで行くのには、およそ10〜15分くらい歩くことになります。時間がないときはロープウェイを利用することもできます。
ロープウェイステーションはGärten der Weltの入り口、庭園の中央、そして出口の3箇所にあります。4月〜9月の間は毎日午前10時〜午後19時までの間運行しているようですが、月によって変わるそうなので運行時間についてはその都度ウェブサイトで確認することをおすすめします。この日は強風のためロープウェイの運行は中止。本来であれば大人片道4€、往復の利用で6.5€となっていて、チケットはインフォメーションセンターかロープウェイステーション、またはオンラインで購入することができます。桜祭りでGärten der Weltを訪れた際は、是非ロープウェイも試してみて下さいね!
アクセスと注意点
開催日時:
お祭りの日時は毎年異なるため、ウェブサイト(https://www.gaertenderwelt.de) を参照して下さい。
Gärten der Welt(世界庭園)
Gärten der Weltの営業時間: 毎日午前9時〜午後20時
住所: Blumberger Damm 44, 12685 Berlin
14542 Werder(Havel) Brandenburg, Germany
アクセス: バス X69 Blumberger Damm/ Gärten der Welt駅から徒歩1分
Tram M8 Adersleber Weg駅から徒歩11分
注意点:
ほとんどのお祭りの屋台は現金会計のみ対応しています。カード会計ができるところもありますが念のため現金を持って行くようにして下さい。
お祭りは午後18時までとなっていますが、屋台の食べ物などは混雑によりすぐ売り切れる場合があるため早めに行くのをおすすめします。